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【現役PTが解説】「理学療法士はやめとけ」と言われる理由と現実

理学療法士は「座る」「立つ」「歩く」などの基本動作能力の回復や維持、障害の悪化の予防を目的に、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。

非常に社会的意義のある仕事とも言える理学療法士の仕事ですが、中には「理学療法士はやめとけ」といった声を上げる方もいるようです。

そこで本記事では、現役の理学療法士に「作業療法士はやめとけ」と言われる理由と現実について、経験を元に執筆頂きました。

この記事の簡単なまとめ
理学療法士
メリット
  • 景気に左右されない収入
  • 転職やバイト先がすぐに見つかる
  • 週休2日制
  • やりがいがある
  • 訪問看護ステーションを独立して立ち上げる事ができる
デメリット
  • 将来的に理学療法士は飽和状態となる不安がある
  • お金の事情について(新人からベテランまで)
  • 理学療法士自体への将来性の不安
  • 仕事量が多い
  • サービス残業が多い
  • 人間関係に悩まされる
  • 「人の役に立ちたい」「感謝される事に喜びを感じる」という人に向いている職業
  • 「人に興味がない」「ライフワークバランスを大事にしたい」という人には不向き
理学療法士でキャリアアップをしたい方へ

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理学療法士を辞めたい方へ

理学療法士の仕事は、患者さん・患者さんの家族・先輩・上司と関わる人が多く、精神的に参ってしまうことも多い職です。

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目次

理学療法士とは?簡単に解説

本題に入る前に簡単に理学療法士とはどんな職業なのか説明します。

理学療法士はPhysical Therapist(PT)とも呼ばれます。ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。

引用元:理学療法士とは|理学療法士を知る|公益社団法人 日本理学療法士協会

理学療法士は作業療法士と同じくリハビリテーションの専門職ですが、作業療法士は「食事をする」「料理をする」「入浴する」といった日々の生活に必要な応用動作・社会適応能力の回復を目指したリハビリテーションを行うのに対し、理学療法士は「座る」「立つ」「歩く」などの基本動作の回復を目指したリハビリテーションを行います。

理学療法士はやめとけと言われる理由

現役理学療法士が「やめとけ」と言われる理由を順番に解説していきます。

将来的に理学療法士は飽和状態となる不安がある

理学療法士の人口は年々増加しており、将来的な飽和状態となる不安が指摘されています。国家資格である理学療法士の資格を取得しても、就職先がない可能性があります。その理由は主に二つ存在します。

一つ目は、理学療法士の有資格者の増加が背景にあります。これは、理学療法士になる為の養成校の増加が原因です。しかしながら、私の学生時代である2005年頃からずっと言われ続けている事でもあります。

二つ目は、高齢者の人口減少です。日本は超高齢化社会と言われており、2025年頃から早い地域では人口が減少していくと統計が発表されています。

これらの二つの理由から、理学療法士の就職の倍率が上がると予想されています。

卒後は病院で働くことが一般的でしたが、現在でも訪問リハビリなど介護保険分野の就職先も増加しており、希望している就職先の競争が上がることも予想されます。

つまり、「理学療法士の人口は増加するが、高齢者の人口減少に伴い病院の数が減少する」という予想がされており、飽和状態となっていく不安が潜んでいます。

詳しい数字は、厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会・理学療法士・作業療法士受給分科会」によると、理学療法士の人口は、2040年には需要数の約1.5倍になると推測されています。

収入面の不安が多い(新人からベテランまで)

国家資格である理学療法士の平均収入は年収400万前後が多いと思います。

同年代の平均収入と比べると、就職時は高くても退職するまではほとんど微増が続いていく為、一般企業に就職した同世代と比べると年収は見劣りします。一つの企業に働き続けたとして、退職時の平均年収は550万前後かと予想しています。

また、理学療法士としての腕を磨いたとしても給料には反映されないのが現実です。その腕を磨くための研修会の参加は自腹の企業が多いと思います。安い研究会では無料から数千円です。高額な研修会は、数万円程します。

さらに、国から診療報酬が決められている為、ベテランも新人も同じ稼ぎしかありません。そのため、給料に差が付くのは昇進くらいです。個人の価値観に左右されますが、どれだけ昇進しようと頑張っても、年収700⁻800万を稼ぐ事は不可能に近い数字だと思います。

上記のようなお金の事情も重なって、ある一定以上のレベルの理学療法士はゴロゴロいますが、職人のような技術がある理学療法士は少ないように思います。

理学療法士になってからが本当の勉強の始めりであり、終わりなき自己研鑽が必要な職業であるにも関わらず、収入面が低いことから、残念ながら成長を諦めてしまっている理学療法士が一定数以上存在しています。

仕事量が多い

一日のスケジュールは、大部分はリハビリを行っています。その他の時間は、カルテを書く時間やカンファレンスや多職種連携などの時間が埋まっています。当然ながら、ゆっくり出来る時間はほとんどありません。就業時間外では研修会や勉強会が存在しており、プライベートが削られます。

人間関係に悩まされる

理学療法士だけに限らず、医療業界では人間関係に悩まされる同僚を何人も目撃しています。

なぜなら、理学療法士の業務はコミュニケーションが必要な対人関係が主となるためです。対人関係は主に2点あると思います。

  1. 患者様との関係性 
  2. 同僚であるリハビリ職や他職種のスタッフとの人間関係です 

人間関係を円滑に進めていくコミュニケーション能力が求められます。基本的な業務は、対人関係が主である為、少なからず人間関係に悩まされることが少なくありません。

理学療法士の魅力的な部分(メリット)

もちろん理学療法士にもメリットはあり、全ての人に「やめとけ」という意見が当てはまるわけではありません。

筆者が魅力的だと感じた事を紹介していきます。

景気に左右されない収入面

不景気だろうがバブルだろうが、良くも悪くも収入面は安定しています。

転職やバイト先がすぐに見つかる

国家資格の専門職である為、転職先を選ばなければすぐに見つかります。特に訪問系の求人は多い印象です。バイトでも時給2000円前後と高めかと思います。

週休2日制

不定期ではありますが、週休2日制が多いと思います。日曜に出勤を行えば、平日に休みが二日とれる事も少なくありません。混雑しない平日に出かける事も可能です。

やりがいがある

対人関係の仕事であり、特に患者様に対してリハビリの提供をおこないます。その為、個人のスキルを高めれば高めるほど、目の前の患者様をケガから回復していく事をたくさんお手伝いできます。患者様から感謝される事も少なくありません。社会から認められる感覚は、承認欲求を満たすことにもなるでしょう。

保険適用外の自費リハビリ施設を立ち上げる事が出来る

また、自分自身のスキル磨き続けると、自費リハを独立して立ち上げる事ができるでしょう。それは、2か月で合計8回程度(1回あたり2時間程度)のリハビリを行い費用が20万円位です。もちろん簡単な事ではありませんが、自費リハが成功すれば年収は格段と上がります

理学療法士が向いている人はこんな人

その為、理学療法士に向いている人の特徴を紹介していきます。

最大の特徴は、自己研鑽を続けることが出来る人です。なぜなら、医療は日進月歩の世界です。リハビリの分野はまだまだ未開の領域がたくさんあります。それでも、目の前の患者様のリハビリをしないといけません。論文や参考書や先輩からのアドバイスを基に、現時点で最高の治療を提供できるように精進していく必要があるからです

また、対人関係の業務がほとんどですので、コミュニケーション能力が高い人や人間関係に悩まされる事も少なくない為、ストレスに強い人、忍耐力がある人です。

患者様の急変により、臨機応変に動く必要性があります。しかし、日頃からリスク管理を勉強しておけば、必ず対応が出来ます。やはり、自己研鑽し続ける事が出来る人が、理学療法士に向いている人でしょう。

理学療法士が向いていない人はこんな人

理学療法士が向いていない人は、日々の自己研鑽を怠る人です。なぜなら、リハビ治療内容に正解がないことも少なくありません。一方で、絶対にしてはいけない事もあります。それでも、現時点での最高のリハビリを提供する義務があり、目の前の患者様に紳士に向き合わなければなりません。その為、自己研鑽を怠るような人は理学療法士には向いていないだけではなく、そもそも、病気からの回復を目指して頑張っている患者様に失礼です。

個人的な収入面や求人情報からの推測ですが、年収600万以上の収入を得たいと考えている人も向いていないかもしれません。新人でもベテランでも、患者様から頂くお金は同じであり、基本給のアップは年間数千円の病院が多いでしょう。患者様からしたら、頼りない新人よりもベテランの理学療法士にリハビリをしてもらいたい為、新人の頃は苦労するでしょう。やはり、自己研鑽を怠る人は向いていないでしょう。

対人関係の業務が主であり、コミュニケーションが苦手な人や極端な人見知りの人は向いていないかもしれません。

最後に当然ではありますが、理学療法士としての資質の前に、社会人としての常識なマナーがない人は向いていません。

理学療法士になるには?

理学療法士の国家試験を合格する必要がありますが、国家試験を受けるためには、行政の指定する「理学療法士養成施設」において3年以上学び、所定の単位を取得して卒業すること絶対条件となります。

養成施設を卒業までの最大の特徴は、座学で学んできたことの集大成として「臨床実習」があります。実際の病院で行う評価実習が3週間と、総合実習として2カ月間を2回行い、計4カ月行います。

学費については、公立の場合は、4年間総額で300万円前後、私立の場合は600万円前後が必要となります。

理学療法士の将来性

理学療法士はやめとけの理由にもありますが、理学療法士の人口増加と高齢者の減少に伴い、需要と供給のバランスが崩れていくことです。

また、リハビリの効果が少ないと国は診療報酬の点数を下げますので、基本的な事ですが、理学療法士一人一人が自己研鑽を行っていく事で、質の向上を図り、国に理学療法士の必要性を訴えていくしかありません。

また、以前は病院で働くことがすべてでしたが、現在では幅広い分野で理学療法士が活躍する時代になってきています。社会のニーズを満たすべく、地域での活躍の場を広げていくことが今後の理学療法士には必要になるでしょう。

理学療法士の年収

理学療法士はやめとけにもありますが、新卒での平均年収400万前後です。30歳で年収400‐450万円となります。それでも中小企業などと比べると差はないと思います。

しかしながら、医療業界では、どれだけ昇進しても年収700⁻800万以上は現実的ではありません。副業でもしない限り不可能でしょう。

基本的には理学療法士は独占業務ではありませんので開業はできませんが、看護師と共同で訪問看護ステーションの立ち上げや、医療保険や介護保険に無関係な自費でのリハビリを立ち上げる事は可能です。どれも理学療法士のスキルが必要になりますが、成功すれば年収増加を望めることでしょう。

理学療法士でキャリアアップをしたい方へ

理学療法士は、自己研鑽して患者様に最高のリハビリを提供しても、部下指導を行っても、学会発表を続けていても、必ずしも頑張った分だけ評価してもらえるとは限りません。職場の雰囲気や上司へのゴマすりなどが昇進には絡み、実力だけでなく運も必要になってくるでしょう。また、休みが少ない、給料が少ない、人間関係に悩んでいる人も、環境を変えると人生が変わるかもしれません。

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理学療法士をやめたい方へ

理学療法士を辞めようかと一度は考えたことがある人は少なくないと思います。

その理由として、そもそも理学療法士に向いていないのではないか、人間関係がギクシャクししているままでは精神的に鬱になってしまいそうと感じる事も少なくないと思います。そのような現状ではパワハラやセクハラに悩んでいる事を想像することは難しくありません。

最初の一番悩んでしまうのが、上司に辞める事を伝えないといけないことです。寿退社であれば言い訳は付きますが、精神的にきついや職場環境が悪いからとは上司には伝えにくいものです。

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まとめ

理学療法士はやめとけと言われる理由は様々あります。最大の理由は、収入の低さと自己研鑽に終わりがないことではないでしょうか。また、頑張った分だけ収入が上がらない事が理由にあげられます。

一方で、収入面を除けば、とてもやりがいがある職業でもあります。悩みを抱えながら、日々努力している理学療法士はたくさん存在しています。

現状に不満があれば、環境を変える事も検討してみては如何でしょうか。

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この記事を書いた人

臨床現場で働いている経歴15年の現役理学療法士。

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